mints magazeine 伊藤銀次のBEAT GOES ON  

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#039 2008_12月号
 最近、とてもうれしいことがあった。青春のロック・ヒーロー、ドノヴァンの自伝が工作舎から発売されたのだ。まさに奇跡!工作舎さんありがとうね!長生きはするものだ。しかも約500ページにおよぶ大作!たまたま忙しくてなかなか読み進めないのだが、丁寧な作りで大事に読んでいこうと思っている。そこで感謝をこめてドノヴァン特集。

(1)は”イギリスのボブ・ディラン“と呼ばれていた英パイ・レコード時代の作品を集めたもの。ファースト・アルバム『What' Bin Did and What's Bin Hid』とセカンド『Fairytail』を中心に選曲されている。僕が最初に買った彼のアルバムが『Fairytail』、確か邦題は『ドノヴァンのおとぎ話』だった。思春期の僕は、そのメロディと詩の幻想的な美しさの虜になった。中でも「サウアのサーカス」、「サマー・デイ・リフレクション・ソング」、「サニー・グッジ・ストリート」はとびきりの名曲。ディランとはまったく異なる才能の持ち主であることを強く印象づけてくれた。この頃同様に、はまって読みまくったレイ・ブラッドベリの「10月はたそがれの国」や「たんぽぽのお酒」なんかと僕の中では世界が重なる「ザ・リトル・ティン・ソルジャー」を聴いてよく泣いたっけ. . .(ピュアだったのね)。エピック移籍後のロック・サウンドからは想像もつかないアコースティックでトラッドな曲ばかりだ。

(2)は彼の初のNO.1ヒット「サンシャイン・スーパーマン」が入ってる同名のアルバム。タイトル曲には当時、スタジオ・ミュージシャンだったジミー・ペイジも参加している。ビートルズの『リヴォルヴァー』やジェファーソン・エアプレインの『シュールリアリスティック・ピロー』と並ぶ僕のサイケデリアへの入り口的作品。(この頃、バーズの「霧の8マイル」や、ヤードバーズの「幻の10年」とかに、わくわくしたなあ!)今聴き直すと、当時ほど刺激的には感じないが、「三羽のかわせみ」のシタールの魅力は相変わらずだ。シンプルなブルースの「魔女の季節」も詩とメロディに彼らしいオリジナリティを感じる。

(3)は1968年の『A Gift From A Flower To A Garden』。確か邦題は『ドノヴァンの贈り物』。ジャケの表4にマハリシ・ヨギとの2ショット写真が使われ、かなりラヴ&ピースな内容だ。僕が一番好きなドノヴァンの曲「Wear Your Love Like Heaven」が入っているので、それだけで僕にはいいアルバムなのだが、エピック時代の一つのピークとも言える全22曲の大作といえる。

(1)DONOVAN
/SUMMER DAY REFLECTION
SANCTUARY SMEDO-219
<輸入盤>
(2)ドノヴァン
/サンシャイン・スーパーマン
EPICソニー ESCA-7656
(3)DONOVAN
/A GIFT FROM A FLOWER TO A GARDEN
BGO BGOCD194
<輸入盤>

【伊藤銀次プロフィール】
1950年大阪府生まれ。1972年、バンド「ごまのはえ」でデビュー。
その後「ココナツ・バンク」に改名し、大瀧詠一氏プロデュースのもと活動するが「はっぴいえんど」解散コンサートの翌日に解散。
解散後は、「シュガーベイブ」「ナイアガラトライアングルVol.1」への参加を経て、ソロ活動を開始。
1980年、佐野元春との出会いがきっかけとなりプロデューサー・アレンジャーとしての活動も始め、ウルフルズなど数多くのヒット・ソングを手掛ける。2003年、「ココナツ・バンク」を再結成しミニアルバム「ココナツ・バンク」発表。
2005年、朋友である杉真理と共にバンドを結成しライブを行うなど、表舞台でも精力的に活動中。

伊藤銀次オフィシャルウェブサイト[Silvertone]
http://www.silvertone.jp/




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