mints magazeine 長門芳郎のマジカルコネクション  

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#023 2007_8月号
BUNKY & JAKE
/BUNKY & JAKE
FALLOUT COCD-2051
<輸入盤>
※1968年リリースのファースト・アルバム。全曲オリジナルによる心躍るグッタイム・ミュージック満載! 当時、3000枚しか売れなかったというのが、信じられない!
BUNKY & JAKE
/L.A.M.F.
VIVID 712
<廃盤>
※1969年リリースのセカンド・アルバム。オリジナルに加え、チャック・ベリー、オリンピックスなどのカヴァーも含むG.ヴィレッジらしいヒップでラヴリーな名盤。
BUNKY & JAKE
/OO-WEE LITTLE CHILDREN
B & J MUSIC BJM-11
<輸入カセット><廃盤>
※ピーター・ゴールウェイが制作したリユニオン・アルバム。ピーターとバンキー、ジェイクの3人だけでレコーディングされたアコースティックなグッタイミー・サウンド。全曲、子供向けの歌だが、ジェイク本人も最高傑作と胸を張るゴキゲンな仕上がり。
THE MAGICIANS
/THE BEST OF THE MAGICIANS
SUNDAZED SC 6133
<廃盤>
※ジェイクのほか、後にソングライター・コンビとして成功するアラン・ゴードン、ゲイリー・ボナーも在籍したヴィレッジの伝説的バンド。1965年にデビュー後、翌年までの間にリリースしたシングル曲やデモ曲などを集めた編集盤。
TERRY ADAMS
/RHYTHM SPELL
BIG NOTE
<輸入盤>
※2007年にリリースされたばかりのテリー・アダムス(NRBQ)の最新セカンド・ソロ。ジェイクの歌をフィーチャーした「アンブレラ」が聴ける。
イアン・マシューズ
/愛のいのり
ユニバーサル UICY-9573
<紙ジャケ限定盤>
※*ジェイクがファミリー・ジュエルズ時代に書いた「It Came Without Warning」をイアン・マシューズがカヴァーしている。1971年リリースのフォーク・ロック名盤。
V.A.
/ドリーム・ア・リトル・ドリームズヴィル
ドリームズヴィル YDCD-0044
※インスタント・シトロンがカヴァーしたバンキー&ジェイクの名曲「I'll Follow You」を収録した夢街コンピ。


 1979年の1月、真冬のグリニッジ・ヴィレッジ。ピーター・ゴールウェイと私は、深夜のブリーカー・ストリートを歩き回り、ビターエンドの並びにあるケニーズ・キャスタウェイに辿り着いた。ドアを開けると、カウンターの隅で、ポツンとひとり、背中を丸めてビールをのんでいる小柄な男が目に入った。ジェイク(・ジェイコブス)だ。私が、ジェイクのファンだと知っていたピーターが呼んでくれていたのだ。ふたりは久しく会っていなかったのだろう。しばらく無言のまま抱き合う姿は、忘れることのできない感動的な光景だった。マジシャンズのことやバンキー&ジェイク、ファミリー・ジュエルズのことなど、根掘り葉掘り聞きたいことはあったのだが、そんなことどうでもよくなっていた。60年代半ばから続いているふたりの固い友情を知ることができただけで、十分だった。多分、その翌年のことだったと思うが、夕方にニューヨークに着き、ホテルでヴィレッジ・ヴォイスのライヴ・スケジュール欄を眺めていると、その夜になんと!ジェイク&ザ・ファミリー・ジュエルズがローンスター出演という告知を発見。あの頃は、インターネットもないし、大きなコンサートはともかく、小さなクラブのライヴ日程を事前にチェックしていくなんてことできなかったから、大好きなジェイクのライヴを到着したその日に偶然、観れるなんて、なんという幸運だろうと小躍りしたものだ。初めて観るジェイクの演奏は、アルバムで何百回も聴き親しんだほのぼのグッドタイミーなオリジナル曲、さらにドゥーワップ・クラシックスをレゲエ調にゆるーくカヴァーするなど、想像通りのゴキゲンなライヴに胸が熱くなった。隣で踊っていた中年の男性がニコニコ顔で、ジェイクはグリニッジ・ヴィレッジの誇りなんだと声をかけてきた。70年代にオリジナルのファミリー・ジュエルズのライヴも観たことがあるという。なんともうらやましい話だ。
 80年代に入り、グリニッジ・ヴィレッジを去ったジェイクがコネチカット州のニュー・ヘイヴンに移り住み、ペンキ職人をやっていると聞き、彼のアパートを訪ねたことがある。音楽だけじゃ生活できないけれど、歌は作っているよという話をしてくれた。その時は、いつか日本に呼ぶから、いい曲いっぱい書き続けてほしいと伝えた。その後、ジェイクは、ニューヨークへ舞い戻り、以来、現在まで、ずっとヴィレッジ暮らし。ニューヨークに行く度、ジェイクのアパートを訪ね、彼の手料理と新曲を聴かせてもらうのが、楽しみになっていった。90年代初めの頃、訪ねた時には、たまたま遊びにきていたバンキー(アンドレア・スキナー)とばったり出会うといううれしい出来事もあった。当時、バンキー&ジェイクは、ピーターのプロデュースで、リユニオン・アルバム(カセット)を作り、コンビを復活させていたのだ。しかし、残念ながら長続きはしなかったようで、ふたりの生演奏を観るチャンスはなかった。
 ジェイクにソロ・アルバムの制作を持ちかけたのは、90年代半ばのこと。プロデュースは、ピーターに頼もうとか、NRBQや元マジシャンズのメンバーにも参加してもらおうとか、ふたりで、アイデアを語り合った。実際には、1999年秋にニューヨークで制作を開始、ピーターの指揮の下、NRBQと一緒に数曲をレコーディング。その年の12月、『ブリーカー・ストリートの青春(MUSIC FROM GREENWICH VILLAGE)』と題したコンサートを企画、ピーター・ゴールウェイ、ジェイク・ジェイコブス、さらにラリー・ジョン・マクナリーを招聘、東京と神戸でライヴを行なった。タイトル通り、グリニッジ・ヴィレッジのフォーキーな雰囲気が甦るマジカルなライヴとなったのは言うまでもない。
 ジェイクのレコーディングは、彼の帰国後、再開され、テリー・アダムス、トム・アルドリーノ、T・ボーン・ウォークらとのセッションも行なわれ、順調に進むかと思われたのだが、そんな時、起きたのがあの事件だ。2001年の9.11テロである。長年、住み慣れた街で起きた忌わしいテロ事件に大きなショックを受けたジェイクは、音楽を作る意欲をなくしてしまう。まあ、ゆっくりいこう。焦ることはない。また歌いたいと思うようになるまで、待っているからと伝えた。まさに家康の心境だ。あれから随分、時間が経過し、立ち直ったジェイクだが、相変わらずのんびり屋、なかなかゴールに近づかない。構想十数年、レコーディングがスタートしてから8年が過ぎた。そろそろ、完成に向けて、重い腰を上げさせようと思っている今日この頃だ。
★「Pied Piper Days-ようこそ夢街カフェの指定席へ」第22回★
    『Mr. POP-SICLE登場!木崎義二さんをお迎えして』

●日時:2007年8月4日(土)17:00-19:30(開場16:30)
●場所:東京・ケンウッド スクエア丸の内
●出演:長門芳郎(Believe In Magic)/土橋一夫(「Groovin'」編集長/Surf's UpDesign代表)
●ゲスト:木崎義二(『POP-SICLE』編集長)
●内容:この「Pied Piper Days」は、FM番組「ようこそ夢街名曲堂へ!」でも共演する
 長門芳郎+土橋一夫が、洋楽・J-POPSを問わずその時々に合った気になる曲を、
 お喋りと共に選りすぐりでお届けする音楽イヴェント。今回は音楽誌『POP-SICLE』編集長で、
 現在はJFN系全国ネットのラジオ番組「DAY BREAK」月曜日のパーソナリティとしてもお馴染みの、
 木崎義二さんをお迎え致します。3人でのオールディーズ談義、どうぞお楽しみに。
 もちろん恒例の最新のリリース/リイシュー盤情報など、ここだけの濃い内容もご用意して、
 皆様のご来場をお待ちしております。

  イヴェントについての詳細はコチラを!
  http://www.geocities.jp/back_to_mono_prod/pied1.html

●入場無料/要予約:tel:03-3213-8775 ケンウッドスクエア丸の内まで。
●定員:40名(座席数が30弱の為開演15分前より予約順に御着席戴きます。
  その時間に不在の場合は後回しとなり立ち見になることもございますので、ご承知下さい。
  なお、複数での申込みで遅れて来られる方の席の確保は開始直前までとさせて戴きます。)




【長門芳郎プロフィール】

70年代初期から後期にかけ、シュガー・ベイブ(山下達郎/大貫妙子ほか)、ティン・パン・アレー(細野晴臣/鈴木茂/林立夫)のマネージャーとして、コンサート/レコード制作に携わる。70年代末〜80年代末には、南青山の輸入レコード店パイド・パイパー・ハウスの店長/オーナーを続けながら、ピチカート・ファイヴのマネージメント、海外アーティストのコンサートをプロデュース。ヴァン・ダイク・パークス、ドクター・ジョン、リチャード・トンプソン、フィービ・スノウ、ダン・ヒックス、ジョン・サイモン、ローラ・ニーロ、ピーター・ゴールウェイ、NRBQほか多数の初来日ツアーを手がける。80年代末にヴィレッジ・グリーン・レーベル(ポニーキャニオン)をスタートさせ、海外アーティストのレコード制作に携わる。98年からは、ドリームズヴィル・レーベルのレーベル・プロデューサーとして、数多くのアルバム制作を行なっている。以上の仕事の傍ら、70年代から現在まで、数多くの洋楽アルバム/CDのリイシュー企画監修、アート・ディレクションを行い、その総数は700タイトル以上。現在音楽番組「ようこそ夢街名曲堂へ!」にレギュラー出演中。





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