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#013 2006_10月号













(1)LINUS' BLANKET
/SEMESTER
夢街名曲堂Dreamsville
YDCD-0105
(2) YEONGENE(ヨンジン)
/ミー・アンド・マイ・バート
(バカラック・ソングブック)
夢街名曲堂Dreamsville
YDCD-0125
(3)O.S.T.
/ON THE FLIP SIDE
ユニバーサル
UICY-93071
(4)バッキンガムズ
/イン・ワン・イヤー・アンド・ゴーン・トゥモロウ
ソニー
MHCP-1139
(5)ロバート・ジョン
/イフ・ユー・ドント・ウォント・マイ・ラヴ
ソニー
MHCP-1140


 韓国のBEATBALLレーベルがリリースするソフトロック系再発盤、フォーク系再発盤の日本国内での配給は、ここ数年、我が夢街名曲堂(ドリームズヴィル)が行なっているのだが、このBEATBALL、よくもまあ次々にレアな作品を送り出してくるものだなあと感心する。ミューチュアル・アンダースタンディング、オックスフォーズ、ユーフォリア、トーケンズ、リンダ・パーハックスなどは現在もコンスタントに売れつづけているし、これから出るアンユージュアル・ウィ、リンダ・パーハックス(今月末に国内仕様デジパック盤で再登場!)も大いに話題を呼ぶことだろう。BEATBALLは、欧米作品の再発だけでなく、現在、韓国で活動する若いアーティストの新作などもリリースしている。レーベルの看板とも言える ライナス・ブランケットは、カーディガンズや日本のルーシー・ヴァン・ペルトやシンバルズ、インスタント・シトロンなどを連想させもする男女混成のキュートなギター・ポップ・バンド。一昨年、ドリームズヴィルが彼らのデビュー・アルバム『セメスター』(1)をリリースしたが、逆にBEATBALLがドリームズヴィルのインスタント・シトロンの『ウナ・マルチーア』を韓国でリリースするなど、こんなところにも日韓の文化交流が....
 さて、そのライナス・ブランケットの紅一点、キーボードとヴォーカル担当のヨンジンのソロ・デビュー・アルバム『ミー・アンド・マイ・バート(バカラック・ソングブック)』(2)が遂にリリースされた。しかも グラスゴーの人気バンド、BMX BANDITSの全面バックアップによるバート・バカラックのカヴァー作品集。2004年の夏、BMX BANDITSが韓国ソウルでライヴを行なった際、ライナス・ブランケットの演奏を観たBANDITSのメンバーたちがヨンジンのキュートな歌声のファンになり、彼らの熱烈なラヴ・コールにより、今回のコラボレーションが実現したという訳だ。グラスゴーでレコーディングされた アルバムのプロデューサーは、BANDITSのダグラス・T・ステュワートとデイヴィッド・スコット。アレンジ担当は、そのふたりとヨンジンの3人。演奏には、ステュワート、スコット、ゲイブリエル・テラーマン、ステュアート・キッド、フランシス・マクドナルドらBMX BANDITSのメンバー、さらに元BANDITS〜現ティーンエイジ・ファン・クラブのノーマン・ブレイク、カート・コバーンも敬愛する伝説のヴァセリンズのユージン・ケリー、ベル&セバスチャンのスティーヴィ・ジャクソン、ベル&セバスチャンやパステルズとも共演しているビル・ウェルズなど、グラスゴーの音楽シーンの重要人物たちが大挙参加している。
 バカラックのカヴァー集は、世界中に数多く存在するが、ヨンジンの『ミー・アンド・マイ・バート』は、そんな中でも最も優れたアルバムの1枚だと言っていいだろう。少々、ハスキー&ウィスパーなヨンジンの歌声は大きな魅力、アレンジも洒落てるし、演奏もゴキゲンだ。「ミー・ジャパニーズ・ボーイ・アイ・ラヴ・ユー」、「恋よさようなら」でのノーマン・ブレイク、ユージン・ケリーとの「ロリータ&オジサン」デュエットも微笑ましい。バカラック&ハル・デイヴィッド・コンビが音楽を手がけた最初のテレビ・ショー 『オン・ザ・フリップ・サイド』(3)(1966年放映。リック・ネルソン、ジョニー・ソマーズ出演、歌唱)のサントラ盤から、あのサークルもカヴァーした「気にしないさ」、ジャッキー・トレント&トニー・ハッチのカヴァーもある「涙のアドバイス」、バカラック&デイヴィッド・コンビ初のミュージカル映画 『失われた地平線』(1973年公開)のサントラ盤からのタイトル曲と「リフレクションズ」、ディオンヌ・ワーウィックの「ペーパー・マシェ」、ピチカートV、ハーパース・ビザールでもお馴染みの「ミー・ジャパニーズ・ボーイ・アイ・ラヴ・ユー」など、そのマニアックな選曲にも唸らされる。
 それから今月、ソニーから紙ジャケットCD化されるソフト・ロック系8タイトルの中にもバート・バカラックのカヴァーが聴けるアルバムが2枚ある。3種類出るバッキンガムズの内、CBSでもラスト・アルバムとなった『イン・ワン・イヤー・アンド・ゴーン・トゥモロウ』(4)(1968年)には、「アー・ユー・ゼア(・ウィズ・アナザー・ガール)」が収録されている。この曲のオリジナルは、ディオンヌ・ワーウィック。ディーコン・ブルーやマリ・ウィルソン、日本のカーネーションのカヴァーもある佳曲だ。もう1枚は、魅惑のファルセット・シンガー、ロバート・ジョンの『イフ・ユー・ドント・ウォント・マイ・ラヴ』(5)(1968年)。 これは、ロバート・ジョンのCBSからのデビュー・ヒット曲で、ロバート・ジョンとマイケル・ゲイトリーが書いた「イフ・ユー・ドント・ウォント・マイ・ラヴ」(全米49位)を収録したアルバム。この中で、ディオンヌ・ワーウィックの「恋するハート」、ジャッキー・デシャノンの「世界は愛を求めてる」のバカラック・メドレーが聴ける。アレンジは、名匠チャーリー・カレロ。


★「Pied Piper Days-ようこそ夢街カフェの指定席へ」第18回★
    「松尾清憲さんをお迎えして」

●日時:2006年10月21日(土)17:30-19:30(開場17:00)
●場所:東京・ケンウッド スクエア丸の内
●出演:長門芳郎(Believe In Magic)/土橋一夫(「Groovin'」編集長/Surf's Up Design代表)
●ゲスト:松尾清憲
●入場無料/要予約
●受付開始日:2006年9月25日(月)10:00から
      (tel:03-3213-8775/ケンウッドスクエア丸の内まで)
●定員:50名(お申込みの順番で立ち見になることもございます)
●内容:この「Pied Piper Days」は、FM番組「ようこそ夢街名曲堂へ!」でも共演する
     長門芳郎+土橋一夫が、洋楽・J-POPSを問わずその時々に合った気になる曲を、
     お喋りと共に選りすぐりでお届けする音楽イヴェント。
     今回は、10/1にシネマの再結成ライヴを行うなど、ソロにバンドにと大活躍の
     松尾清憲さんをゲストにお迎えします。
     シネマ時代、そしてソロになられてからのレコーディングやライヴのエピソードをはじめ、
     BOX、ピカデリーサーカスなど様々なバンド活動についてなど、貴重映像や音と共に
     色々とお聞きします。 さらに恒例の最新のリリース/リイシュー盤情報、
     11月5日に予定されているラジオ番組「ようこそ夢街名曲堂へ!」放送300回記念公開録音
     イヴェントの話題など、ここだけの濃い内容をご用意して、
     皆様のご来場をお待ちしております。

     (ご注意)今回に限りまして、日時が第3土曜日の10月21日(土)、また時間もいつもより
           30分遅くなり、17:00開場、17:30スタートとなっておりますので、お間違いなく。
           なおイヴェントについてはこちらをご覧下さい
           http://www.geocities.jp/back_to_mono_prod/



【長門芳郎プロフィール】

70年代初期から後期にかけ、シュガー・ベイブ(山下達郎/大貫妙子ほか)、ティン・パン・アレー(細野晴臣/鈴木茂/林立夫)のマネージャーとして、コンサート/レコード制作に携わる。70年代末〜80年代末には、南青山の輸入レコード店パイド・パイパー・ハウスの店長/オーナーを続けながら、ピチカート・ファイヴのマネージメント、海外アーティストのコンサートをプロデュース。ヴァン・ダイク・パークス、ドクター・ジョン、リチャード・トンプソン、フィービ・スノウ、ダン・ヒックス、ジョン・サイモン、ローラ・ニーロ、ピーター・ゴールウェイ、NRBQほか多数の初来日ツアーを手がける。80年代末にヴィレッジ・グリーン・レーベル(ポニーキャニオン)をスタートさせ、海外アーティストのレコード制作に携わる。98年からは、ドリームズヴィル・レーベルのレーベル・プロデューサーとして、数多くのアルバム制作を行なっている。以上の仕事の傍ら、70年代から現在まで、数多くの洋楽アルバム/CDのリイシュー企画監修、アート・ディレクションを行い、その総数は700タイトル以上。現在音楽番組「ようこそ夢街名曲堂へ!」にレギュラー出演中。





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