
WOODSTOCK HOLIDAYS
参加ミュージシャン集合写真 |
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ニューヨーク州北部、キャッツキル山脈の山間の小さな町ウッドストック。町といっても山の中、中心部に観光客相手の土産物店やレストランのある通りがある以外、周囲は森に囲まれた静かな山村。70年代後半、初めて訪れた時は、中軽井沢のような印象を受けたもの。以来、ほとんど毎年、多い時には、年3回ほど、ウッドストックを訪れていた私は、ウッドストックの四季折々の美しい自然とそこに暮らすミュージシャンたちの地に足のついたライフ・スタイル、そんな生活の中から紡ぎ出される音楽の虜になってしまう。元々、ザ・バンドやジョン・サイモン、ジェフ&マリア、ボビー・チャールス、ベターデイズ、オーリアンズらウッドストック・サウンドが大好きだったし、そもそも最初のウッドストック訪問は、ジョン・セバスチャンやリチャード・マニュエルに会うためだった。ウッドストックというと、夏〜秋の避暑〜紅葉シーズンが人気だが、私が好きなのは、雪に覆われた冬のウッドストック。そんな、私にとって、心のホームタウンとも呼べるウッドストックの冬の情景が伝わるようなアルバムを作りたいと思ったのが、『WOODSTOCK HOLIDAYS』(1)というクリスマス・アルバム制作のきっかけになったのだった。ウッドストック在住のミュージシャンたちとかつて住人だったミュージシャンたちによるクリスマス・アルバム 。それまでありそうでなかったアルバム企画に現地のミュージシャンたちも参加を快諾してくれた。ハッピー&アーティ・トラウム、ジョン・セバスチャン。ジョン・サイモン、ロビー・デュプリー、オーリアンズ、マリア・マルダー、エイモス・ギャレット、ジュールズ・シアー&パル・シェイザー、ジミー・ウイダー、エイミー&レズリーなど。収録曲は、書き下ろしとカヴァーが半々。カヴァーもいわゆるクリスマス・スタンダードでなく、ディラン作品やジミー・クリフ作品が選ばれた。ハーモニーも見事なオーリアンズの「ニュー・スター・シャイニング」、テレキャスが泣いているジム・ウイダーの「メニー・リヴァー・トゥ・クロス」、渋いバリトン・ヴォイスに星屑ギターが映えるエイモス・ギャレットの「クリスマス・オン・ザ・レンジ」、ハーモニカ多重録音によるジョン・セバスチャンの「アメイジング・グレイス」、グッド・オールド・タイムなジョン・サイモンの「クリスマス・キャロル・シング」etc。1993年の夏に制作、同年12月のリリースだから、もう12年も経つのだなあ...
その3年前には、MFQ(モダン・フォーク・カルテット)の『クリスマス』(2)を制作。こちらの方は、「神の御子は今宵しも」、「もろびとこぞりて」、「きよしこの夜」ほか、讃美歌などのクリスマス・スタンダード集だが、アコースティック・ギター、バンジョーなどのシンプルな演奏とハートウォーミングなハーモニーが心を温かく包みこむMFQならではのホリデイ・アルバムになっている。今週から東京、横浜、大阪、金沢を回るMFQのジャパン・ツアーが始まるが、そこでもクリスマス・ソングが披露されるはず。このクリスマス・アルバムの翌年、MFQは、山下達郎の「クリスマス・イヴ」をレコーディングしており、その出来映えは、作者本人も絶賛する見事なもの。それもそのはず、アレンジしたジェリー・イエスター(MFQ)は、山下達郎1976年のソロ・アルバム『サーカス・タウン』のアレンジ、コーラスを手がけており、お互いにリスペクトしあう同士。MFQのそれは、その辺の不毛なカヴァーとは一線を画す、音楽的な実りあるカヴァーとなっている。この「クリスマス・イヴ」は、MFQの1994年のアルバム『ハイウェイ70』(3)に収録。
山下達郎作品の名カヴァーと言えば、「踊ろよフィッシュ」で日本デビューしたジェフリー・フォスケットを忘れてはいけない。彼は、今やブライアン・ウィルソンのコンサート・ツアー、レコーディングに於いて、欠かせない存在となっているが、彼もまたポップス・ファン必聴のクリスマス・アルバムをリリースしている。1997年の『Christmas
at the Beach』(4)がそれだ。フォスケットのオリジナルのほか、「ウインター・ワンダーランド」、「きよしこの夜」、「ファースト・ノエル」などのクリスマス・スタンダードに加え、ロイ・ウッドの傑作「アイ・ウィッシュ・イット・クッド・ビー・クリスマス・エヴリデイ」のカヴァーほかを収録。そのハーモニーやサウンドは、ビーチ・ボーイズ、ジャン&ディーン、MFQ、フィル・スペクターを想起させる。今年は、間に合わなかったが、来年あたり、このアルバムのグレードアップ版を国内盤としてリリースしたいと思っている。
ということで、みなさん、メリー・クリスマス!
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