mintsBar 今夜のお客様は「寺尾紗穂さん」です!  

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”今夜のお客様は
        寺尾紗穂さんです。“
【寺尾紗穂プロフィール】
1981年11月7日生まれ。幼少からピアノを、中学で声楽を始め、同じ頃同級生とミュージカル・サークルを結成し、作詞作曲を始める。
2006年3月 『愛(かな)し、日々』でソロ・デビュー。
同年10〜11月には、堂島孝平「THE SMILE COUNCIL」ツアーにキーボード、コーラスで参加する。またソロ活動の他、自身を中心とした、6人編成のグループ Thousands Birdies' Legsのヴォーカルも務めている。
2007年4月メジャー第一弾となる2ndアルバム『御身onmi』発表。


寺尾紗穂 オフィシャルホームページ
http://www.tblegs.com/terao/win/home.html
除川: いらっしゃいませ、ようこそmintsBarへ。寺尾さんお待ちしていました。
寺尾: こんばんは。お邪魔します。
長門: いらっしゃい。初めまして。やっとお会い出来ましたね。
寺尾: こちらこそ初めまして。よろしくお願いします。お話には伺っていましたが、こちらのお店なんですね。
長門: なかなか落ち着けるところでしょ(笑)。
除川: お飲み物はいかがいたしますか?
寺尾: そうですね、ではカンパリネットをお願いします。

長門: 5月の終わりに福岡の初夏フェス“circle’07” に出演しましたよね。細野さんとかと一緒だったはずだけど、どんな感じでした?
寺尾: 弾き語りで出たんですけど、野外フェスは初めてだったし昼間でしたので、とても選曲に困りました。私の曲は割と暗いところで演奏するような曲が多いので(笑)。イベント自体はとてものんびりと和やかな雰囲気でしたので、気持ちよく楽しめました。
長門: じゃあ、モンタレー・ポップ・フェスティヴァルにローラ・ニーロが出た時のような感じだったのかな(笑)。あと、大林宣彦監督の映画『転校生』リメイク版の主題歌を担当したんですよね。監督の娘さんで音楽プロデューサーの大林千茱萸(ちぐみ)さんは、僕も友達だからよく知っていますよ。
寺尾: そうなんですか。あれはもともとあった「さよならの歌」という曲を、千茱萸さんが聴いて気に入ってくださったんです。去年の秋に私のイベント・ライヴを観に来ていただいたんですけど、ちょうどその前日に千茱萸さんとお父さんで今度の『転校生』のリメイクは「さよならあなた」というのをキーワードにしようと話していたみたいです。そしたら、私の歌の中に同じフレーズが入っていて、これはぴったりだっていうことになりまして。
長門: いい巡り合せだよね。本編中に曲はかなり使われています?
寺尾: そうですね、中盤からたくさん使われています。クラシック風のアレンジとかいくつかヴァージョンがありますので、印象には残ると思います。歌入りの「さよならの歌」は映画用に録ったものなので、『御身』に入っているものとは別テイクなんです。ストリングスも入っていて。
長門: それがエンドロールで流れるんだよね。シングルとしても映画封切と同時期にリリースされるわけだし、寺尾さんの音楽を広く知らしめる新しいきっかけになるといいね。そういえば学生の頃はミュージカルをやっていたんだって?
寺尾: はい。中学2年から高校3年までミュージカルのサークルを主催して、オリジナルを毎年1本か2本書いてやっていました。作詞、作曲して自分で歌ったのはそこが初めてですね。ピアノは小さい時から弾いていましたが、その前に曲作りとかはしていないです。クラシックを習いながら、久石譲さんが手掛けた映画音楽の楽譜を弾いたりしていました。

長門: まあ、よく聞かれると思うけど、お父さん(寺尾次郎氏/シュガー・ベイブ後期ベーシスト。現・映画翻訳家)の音楽からの影響なんかはあったのかな?寺尾家には、きっと音楽が流れていたんだろうなあ。
寺尾: どうだったんでしょう(笑)。大貫妙子さんの『カミング・スーン』のレコードなんかが家にあって、それは小学校1年生ぐらいの時によく聴いていました。
除川: この間のレコ発ライヴでは、そのアルバムから「MOMO」をカヴァーされていましたね。
長門: あっそう。ター坊も紗穂さんのこと気に入っていて、自分の番組で曲かけているからね。僕と寺尾次郎さんの出会いは、シュガーベイブのマネージャーだった僕が、セカンド・コンサートの予約をしてきた彼の電話を受けた時。その後すぐに寺尾さんはメンバーになるんだけど、僕がキャラメル・ママの事務所に移った時期と重なるから、一緒に活動していたことはないの。もちろんライヴは立ち会っているけどね。その後会ったのは彼が日本ヘラルドにいた頃かな。その時、僕はピチカート・ファイヴの事務所をやっていて、映画と音楽のイベントを一緒にやれないかとフィルム上映の伺いを立てに出向いたの。今ではフランス映画の字幕の第一人者だけど、その時はまだ翻訳はやっていなかったかな?
寺尾: 何か別の名前を使ってやっていたみたいですよ(笑)。たまに家でエリック・サティとかピアノ弾いていることがありましたね。あと、ピアノの発表会で父と連弾したこともありました。「花のワルツ」とか。でも早くから仕事場を持って外でやっていましたから、母といることの方が多かったです。演劇をやっていた母にはよく観劇に連れて行ってもらいました。岸田今日子さんが出ていた子供向けのやさしいものなんか観にいった記憶があります。
除川: 寺尾さんの世界に戯曲的な要素があるのは、そうした演劇やミュージカルの素地からなんですね。

Thousands Birdies' Legs
 /Thousands Birdies' Legs

長門: ソロと並行してやっているバンド(Thousands Birdies' Legs)は大学に入ってから作ったんでしたっけ?
寺尾: ジャズ・ピアノをやりたいなと思って、ジャズ研究会にちょっとだけ顔出していた時期があったんですけど難しくて挫折しました(笑)。ただ、その時に知り合ったメンバーとバンドを作れたので良かったです。作詞作曲とヴォーカルを担当しています。バンドと弾き語りの両方でやる曲もあるんですけど、ソロだけだと物足りない曲はバンドのみんなで演奏して膨らませています。
長門: ところでポップスとかは通過しているんですか?
寺尾: ドリカムですね(笑)。小学校高学年ぐらい。「晴れたらいいね」とか、最近のアルバムなら『シング・オア・ダイ』。あと竹内まりやさんのCDが何枚かあったので聴いたりしてました。はじめて自分で買ったレコードは小林明子さんの「恋に落ちて」(笑)。4才ぐらいの頃、レコード屋さんに行ったらその曲がかかっていて、これが欲しいってねだったみたいです。「金妻」のテーマですよね、母が見ていたのかな。洋楽のポップスはほとんど聴いてないですね。クラシックだとシューマンが好きですし、ワルツをよく弾いたのはショパン。ジャズではビル・エヴァンスとか。でもそれはジャズ・ピアノであって、弾き語りでジャズを歌うということは考えてなかったですね。
除川: とても独創的な音楽遍歴ですね。
長門: そうだね。新しいアルバム『御身onmi』というタイトルも実に奥ゆかしいし、綺麗な日本語の真っ直ぐな歌というのがやっぱり心を捉えるんだろうね。その辺の美学は、お持ちいただいたCDや書籍にも窺えるみたいだけど。
寺尾: ごめんなさい(笑)、音楽以外にも興味のあるものがあるので、あえて持参してみました。

「 大貫妙子 / カミング・スーン 」
 - 「ピーターラビットとわたし」が大好きで何回も聴いていました -

 それから「Alice」。NHKで「テレビの国のアリス」という、「不思議の国のアリス」を下敷きに日本の現代を舞台にしたドラマをやっていたんですよ。後藤久美子さんが主演だったかな。それがすごく好きで、その主題歌だったんですよね。大貫さんが父の昔の友達だったなんて、その時はまだよくわかっていなかったと思います(笑)。小学校高学年ぐらいの時に、父に連れられてコンサート会場だった中野サンプラザに行ってご挨拶はしているんですけど、大貫さんの方は忘れてらして『御身』に寄せていただいたコメントには「まだお会いしたことのない〜」と書かれています(笑)。やっぱりソングライターとして素晴らしいですね。1枚通してみんな良い曲のアルバムってなかなか出会えない。『グレイ・スカイズ』とかもそうですけど、中身が濃いですよね。

「 エルトン・ジョン
    / グッバイ・イエロー・ブリック・ロード〜エルトン・ジョン・グレイテスト・ヒッツ 」
 - 家にあって何となく聴いてみたら思いのほかよかった(笑) -

 これは中学生ぐらいの時によく聴いていましたね。「ダニエル」と「ロケットマン」が好きでした。勝手に弾いていたこともあります。それでロックン・ロールのピアノ・スタイルは吸収…したのかな? 家に置いてあるCD以外にも、たまに父から「これいいよ」って財津和夫さんのアルバムなんかが送られてきたりします(笑)。そういえばバンド始めた頃ぐらいに、「お前の声に似ているよ」って吉田美奈子さんの『扉の冬』が送られてきたんですよね。確かに大貫さんより似ているかもしれない。

「 島崎智子 / mebalance 」
 - 私にはないものを持っている、ここ数年でいちばん衝撃だった作品 -

 ここ数年でいちばん衝撃だった作品ですね。その後、何度かライヴでご一緒させていただいたりしています。同世代のシンガー・ソングライターで4つくらい上なのかな。彼女もピアノの弾き語りなんですが、私にはないものを持っているんです。歌詞がまた素晴らしくて。

「 星野源(し・うた)+平野太呂(しゃしん) / ばらばら 」
  - 昨秋のイベント・ライヴでタイトル曲を星野さんと一緒に演奏しました -

 SAKEROCKの星野源さん。『御身』の「かくれてないで」でギターを弾いてもらいましたし、『細野晴臣トリビュート・アルバム - Tribute to Haruomi Hosono -』でも「日本の人」をsake Rock All Stars(SAKEROCK+高田漣+ASA-CHANG)+寺尾紗穂として共演させていただきました。これは写真家・平野さんと共同制作のCDブックなんですけど、とても素敵なソロ音源が付いています。昨秋のサブカル誌『クイック・ジャパン』主催のツーマンのイベントで共演した際、タイトル曲を一緒に演奏しました。

「 上坂冬子・著 / 男装の麗人 川島芳子伝 」
  - ずっと追いかけている川島芳子について書いた修士論文を本にして出します -

 中学2年ぐらいの時に読んで、それからずっと惹かれ続けているのが川島芳子という人です。音楽とは直接関係ないんですが(笑)。中国の王族出身で清朝の王女なんですけど、小さい頃に日本へ養女に出されて川島芳子として育つんです。それで、日中戦争の時に日本軍に協力して、第二次大戦後は中国の国民党によって銃殺刑になる人なんですよ。映画『ラスト・エンペラー』にも出てきますよね。私の修士論文もこの人をテーマに書いたんですけど、今年中にそれを本にして文春新書から出版することになりました。何度か北京や武漢へ渡って実の弟さんや甥の方とかにお会いしてお話を伺ったりしましたが、ご高齢でしたのでお二人とももう亡くなられてしまったようです。音楽とは別に書くことも続けていけたらなあと思っています。

「 BRUCE M. PETTY・著 / SAIPAN ORAL HISTORIES OF PACIFIC WAR 」
  - こちらも興味深いテーマで、モチーフにした曲がバンドの方にあります -

 ドキュメンタリーということではこれも関係あるんですけど、サイパンって旧南洋諸島と呼ばれていて日本が統治していたんですよ。第一次世界大戦まではドイツが統治していたんですが、ドイツが負けた後から日本が統治していて、日本語教育も始めているんですね。だから今でもお年寄りはまだ日本語をしゃべれる。東アジアと違って割と親日的と言われているんですけど、果たしてそれは本当なのかと気になっていたところもあり、その辺りの事をサイパンの老人ホームへ行ってお話を聞いたりしました。この本はその時に買ったもので、全部聞き書きになっているんですね。いろんな感想を言う人がいるんですけど、これや、現地での聞き取りしたことをモチーフにバンドの方で1曲「ミスター・サイパン」という曲を作りました。



大貫妙子
/カミング・スーン
ミディ MDC7-1017
エルトン・ジョン
/グッバイ・イエロー・ブリック・ユニバーサルインターナショナル PHCR-1443
島崎智子
/mebalance
ミディ・クリエイティヴ CXCA-1166

星野源(し・うた)+平野太呂(しゃしん)
/ばらばら
CDブック リトルモア
上坂冬子・著
/男装の麗人 川島芳子伝
書籍 文藝春秋
BRUCE M. PETTY・著
/SAIPAN ORAL HISTORIES OF PACIFIC WAR
書籍 McFarland & Company


  mints Barでは、時間の経つのも忘れて、音楽談義が続いています。
     (注)グッド・タイム・ミュージックの流れる店、mints Barは架空の店です。
news!!
    レコミンツにて、下記の寺尾紗穂 関連のCDをお買い上げの方に、
    オリジナル特典(寺尾紗穂サイン入りポストカード)をプレゼントいたします!
    数に限りがございますので、お早めにお買い求め下さい。
  ○寺尾紗穂 / 愛し、日々(2006年作品)
  ○寺尾紗穂 / 御身(2007年作品)
  ○寺尾紗穂 / さよならの歌(マキシ・シングル 2007年6月27日発売)
  寺尾紗穂
  / 愛し、日々
  (2006年作品)
  寺尾紗穂
  / 御身
  (2007年作品)
  寺尾紗穂
  / さよならの歌
  (マキシ・シングル
    2007年6月27日発売)
  
★Information★
   寺尾紗穂ライブ情報

  2007/6/16(土) 王子北とぴあプラネタリウム

  2007/07/02(月) 名古屋得三
  2007/07/03(火) 大阪レインドッグス
  2007/07/04(水) 京都磔磔
  2007/07/08(日) 渋谷7th floor
  2007/07/14(土) 池ノ上ボブテイル

  2007/07/28(土) 日比谷野外大音楽堂
          「細野晴臣と地球の仲間たち」 〜空飛ぶ円盤飛来60周年・夏の音楽祭〜 に出演!
寺尾紗穂さんのオーダー
カンパリネット
ビーフィータージン 1/2
カンパリ 1/4
チンザノロッソ 1/4


撮影協力:ラウンジバー瑠璃
東京都中野区新井1-7-1
カーサトモエビル1階

第十一夜  おわり
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