mintsBar 今夜のお客様は「大貫妙子さん」です!  

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大貫妙子さん ”今夜のお客様は
        大貫 妙子さんです。“
【大貫 妙子 プロフィール】
シンガー&ソング・ライター。東京生まれ。1973年、山下達郎らとシュガーベイブを結成。75年に日本初の都会的ポップスの名盤『SONGS』をリリースするも76年解散。同年『Grey Skies』でソロ・デビュー。以来、現在までに26枚のオリジナル・アルバムをリリース。日本のポップ・ミュージックにおける女性シンガー&ソング・ライターの草分けのひとり。その独自の美意識に基づく繊細な音楽世界、飾らない透明で凛とした歌声で、多くの人を魅了している。また、CM/映画音楽関連も多く、映画「Shall we ダンス?」(監督:周防正行96年作)のメイン・テーマや、98年の映画「東京日和」の音楽プロデュース(監督:竹中直人/第21回日本アカデミー賞最優秀音楽賞受賞)、スタジオジブリ初の海外配給作品「裸足のキリク」イメージ・ソングを担当。近年では「めがね」(監督:萩上直子 2007年10月現在公開中)のエンディングテーマ「めがね」を発表している。レコーディングや取材などで南極も含む5大陸すべてに足跡を残しているが、その紀行文や、日々の考えをつづったエッセイなどの文章も好評。その日々の暮らしの視点から、環境、エネルギー、食料などの問題についての発言も多く、農作業や東洋医学に基づく健康管理を実践するという行動派でもある。愛称は「ター坊」。


大貫妙子 オフィシャル・ホームページ
http://www.onukitaeko.jp/
除川: いらっしゃいませ。mints Barへようこそ。
大貫: こんばんは。もっと早く伺えたらよかったですね(笑)。
長門: いやいや、忙しいのに、ありがとう(笑)。
除川: まずは、お飲み物はいかがいたしますか?
大貫: 食事がまだなので、シェリーにしようかしら。
除川: ティオ・ペペでよろしければ。

長門: 最近(10月3日)、クラウン時代の『Grey Skies』と『SUNSHOWER』の紙ジャケ、最新リマスター盤が発売されたね。諸々、お疲れ様でした(笑)。
大貫: その節は、お世話になりました(笑)。クラウン時代の作品がCD化された過去のものは、自分で立ち会ってマスタリングもしていないし。知らないうちにベスト盤が何枚も出ていて、私に許可もなく(笑)。そのベスト盤のジャケットデザインも好きじゃなくて。大体、新譜に合わせて出してくるケースが多かったですね(笑)。出るものは拒まないんですけど、買う側にとっては迷惑ですよね。ファンの方で、出ているもの全部買ってくださる方もいらっしゃるので。それは、あまりにもかわいそうですから。今回は、やっと、きちんとした形にしてくださったので。自信を持って、自分のハンコが押せるものになりました。
長門: 去年の暮れにRCA時代の6タイトルが出て、あれもター坊本人が、リマスタリングに立ち会ったしね。
大貫: RCA時代のCDは、何回か再発されていますが、その都度、声をかけてくれましたから。クラウン時代の物は、自分としてはそっと封印しておきたかったんですけど(笑)いろんな意味で。だから嬉しいような、恥ずかしいような、気持ち(笑)。

長門: (笑)それをちょっと吹っ切った感じで、今回やってもらったというか。伏線として細野(晴臣)さんの『クラウン・イヤーズ・オブ・ハリー細野:1974-1977』とか、ああいった、本人がしっかり関わって作った物がきちんと評価されて、長く売れるっていうのがあったしね。
大貫: 音的なことで言えば、クラウン時代はミュージシャン主導で作らせてもらえた時代だったんで、一応ミュージシャンのブッキングだけはしてくれましたが、スタジオに入ってしまえば、デモ・テープを録った後、それをもとに大きな変更はなかったし、特別なディレクションは、あまり必要無かったような気がしますね。
長門: 一枚目と二枚目はガラッと作りが変わったよね。
大貫: 一枚目は、シュガーベイブ時代にやっていた曲も入っていますし。つまり、シュガーベイブが解散しなければシュガーベイブの2ndとして収録されたであろう曲もあったので。それにプラス、シュガーベイブというバンドではできなかったタイプの曲をレコーディングしています。二枚目は、一枚目にも参加している坂本さんと意気投合して作ったアルバムで、時代はクロスオーバーまっただ中だったので、あのようなものに…。ニューヨークからあの名ドラマー、クリス・パーカー(ベター・デイズ〜ブレッカー・ブラザーズ〜スタッフ)に参加していただいたことは、とてもおおきかったです。でも…こまかいことは、あまり思い出せない。昔の事すぎて(笑)。

除川: 今回はボーナスでディスク・チャート・セッションが入っていますよね。
長門: よく見つかったよね。
大貫: 家にほったらかしてあったオープン・リール・テープがあって、もう箱は壊れているし。でも不思議と、何度も引っ越ししているのに捨てないで持っていたんですよね。そういうのを、無意識の意識というのかなぁ、と今回思いましたけどね。もうカビも生えて聴けないだろうと思っていたんですけど。多分、お守りのように持ち歩いていたのかもしれませんね。私の音楽活動の一歩だったから。
長門: 確か、一回ラジオでかけたたことがあったよね。それで、もうそのテープは封印しますって言っていたような…。だから、あのテープは捨てちゃったんだろうなって思っていたんだよ。
大貫: テープの箱にもグチャグチャと落書きしてあるし。箱はボロボロ。何度も使い回ししているでしょう。前の曲を消して使っていたのね。何が入っているのか、正確には分からなかったですよ。
長門: そういう何が入っているのか分からないテープが8本くらいあったでしょ。でも、シュガーベイブのロフト・ラスト・コンサートとか書いてあって、それは実際消してあってね、別のライヴが入っていたりして、その中の一本に、今回のディスク・チャート・セッションが入っていたんだよね。ギターが徳ちゃん(徳武弘文)と僕の長崎時代からの友達の小宮(やすゆう)、その日、ドラム担当の野口(明彦)が居なかったから、僕がボンゴを、ポコポコって叩いてる(笑)。
大貫: 他のテープには、もっと前のも入っていたんですよね。シュガーベイブ以前のバンド、三輪車。あれは当時、ワーナーのスタジオで録ったものです。けっこうちゃんと録音されていて、それをもとにレコードデビューすることが決まっていたんですけど。矢野(誠)さんのおかげで、私そのバンドを飛び出しちゃった(笑)。三輪車って、和製フォークみたいな感じをやらされていて、あの頃はフォーク全盛だったので、赤い鳥が「武田の子守歌」でヒットしたので、私たちも、自分のオリジナルとは別に、北原白秋の詩にメロディーをつけて唄っていたりしました。でもそういうものにはあまり馴染めなくて。で、そこに矢野さんがプロデューサーとして現れたというのがすごいミス・マッチだと思う(笑)んだけど、でも来てくれたおかげで、飛び出せた(笑)。
長門: あの人が壊しちゃったんだ(笑)。
大貫: “ター坊は普段どんな音楽が好きなの?”の話になって、自分でもオリジナルを書くんですけど、全然この三輪車では日の目を見なくてって話していて、自分で書きためた詩をみせたり、歌ってみたりしたら、“う〜ん、君さ!このバンド合わないから、やめた方が良いよ”って(笑)。私としては、やめたくても三輪車でデビューすることになっていたんで。事務所とかも決まっていて、デビューするんだからって芸能人らしくしなきゃだめだって、ウサギの毛皮のコートを渡されて(笑)、でも病気のウサギの毛皮だったみたいで(笑)、満員電車にそれを着て乗ると、回りの人にそのウサの毛がいっぱいくっついちゃって(笑)、こんなの着れないよとか思っていて、それで三輪車を無理矢理やめちゃったら、あの毛皮のコート返せって言われて(笑)。こんなの喜んでお返ししますって(笑)。
長門: 僕も矢野さんに東京に出て来いって言われて、出てきたけど、思ったようにいかなくて、ディスク・チャートで働き出したんだもの。そこに矢野さんがター坊を連れてきたんだよね。
除川: 長門さんは大貫さんに一番最初にお会いした時の印象ってどんな感じでした?
長門: まず、若い(笑)だよね。
大貫: それはそうよ(笑)。
長門: 僕らの周りって、音楽仲間で、あまり女性がいなかったからね。本当に最初の印象はジョニ・ミッチェルだったね。だって、そういう曲をディスク・チャートでリクエストしたんだもの。ちょうど、『ブルー』とか『バラに贈る』とか、あの辺が出ていた頃だったよね。そういうレコードをかける店もあんまり無かったみたいで、他はハード・ロック全盛、ブルース・ロックとか大音量でかけていてね。ディスク・チャートって音は大きいけど、そんなに耳をつんざくような音じゃなくて、まぁ女性でも入り易い店だったよ。
大貫: それ以前のロック喫茶はもう、真っ暗で、煙草に混じって他のケムリの匂いもしているような時代だったからね(笑)。だから、ディスク・チャートは健全に見えましたよね。一時期、ちょっとだけウェイトレスのバイトもさせてもらったし。

除川: ディスク・チャート・セッションが始まった理由って何なんですか?機材とかは備え付けだったんですか?
長門: 単純にデモ・テープを録ろうとしたんだよ。スタジオとか借りれないし、社長の後藤さんが営業後だったら使って良いよって。元々何にも無い処だから、エレピ運びこんだりして、録り終わったら、また持って帰るみたいなことしてたよね。そこでは小宮のデビュー用のデモを録ったり、あと徳ちゃんが取ってきたCM仕事を録ったりしていたんだよね。
大貫: 確か、レコードをかけるガラス張りのブースがあって、テープ・レコーダーがあって、録音できたんですよね。
長門: そこで録音された一曲が、今回『Grey Skies』にボーナスで収録された、「午后の休息」の初期バージョン。
大貫: 何であんな歌詞だったんだろう?ウケ狙いかな?今聴くとすごく恥ずかしい(笑)。自分でも、びっくりした。あんな歌詞だったのを忘れていたんですよ。さすがにLPの時はこの歌詞は歌えないって書き直したんですけど、すごいブリッコなんだもん歌詞が。
長門: でも19歳ぐらいだったもの(笑)。そりゃ、当たり前だよ(笑)。
大貫: 何年か前に、テレビの取材でディスク・チャートに行ったのね、ほんと昔のまま! もう、すっごいタイム・スリップしちゃいました。30年前と今が目の前でくっついちゃった(笑)。
長門: 全くレイアウトは同じだよね。夜中に作った、手作りのパーテーションとかもそのまま。でも記憶がはっきりしていないんだ。ディスク・チャートからイーグルに名前が変わったんだけど、僕はそのまま居残ったからね。シュガーとか、セッションがどっちの頃だったか分かんない。イーグルって名前に変わった後だったかもしれない。
大貫: セッションしていたのは、ディスク・チャートだったわよ。
長門: たぶん、重なっているんだよ。だって、ホントに一日空けて店名が変わって、看板が変わって、前の日まではジョニ・ミッチェルやバリー・マンとかのレコードをかけていて、翌日からはバド・パウエルとかをかけて、全部レコード棚の中身をジャズに入れ替え(笑)。
大貫: イーグルになった時、私ウェイトレスのバイトをしたかも…。コーヒー運びながらジャズが流れていた記憶があるもの。
長門: 紙ジャケ2タイトル以外にも、坂本(龍一)くんのCOMMMONSから10月24日に出る『にほんのうた 第一集』に参加しているし、この夏は、細野さんのトリビュート第二弾のためのレコーディングもやったし。
大貫: 『にほんのうた』では「この道」を唄っています。それから、もう公開中の映画「めがね」のエンディングテーマとか、なんかちょこちょこやっていますね(笑)。
長門: それから、毎週レギュラーのFM J-WAVEで「THE UNIVERSE」でDJも。忙しいね(笑)。年末のコンサートの予定とかは無いのかな?
   番組ホームページ http://www.j-wave.co.jp/original/universe/
大貫: う〜ん、今年は自分のは無いのね。洗足学園で呼ばれて唄うとか、NHK BSの収録とか。そういうのは年末にかけて増えていくと思いますが。

V.A.『にほんのうた 第一集』
2007年10月24日発売
commons RZCM-45660

オリジナル・サウンド・トラック
『めがね』
バップ VPCD-81572

長門: レコード・ハンティングの話を聞きたいんだけど、シュガーの頃もレコ屋は行ってたよね?
大貫: ええ、あの頃は神田のササキレコードとか、トガワとかTONYレコードとか、3軒くらいかな。
長門: あのへんは大瀧(詠一)さんも、山下くんもレギュラーのコースだったよね。
大貫: そう。お金が入ったら、すぐセコハン!(笑)。
長門: それでメロディ・ハウスとかパイドが出来てきてからは、割とそっちになったのかな?
大貫: そうです。パイド・パイパーには通わせて戴きました(笑)。自分の持っているレコードを見ていると、どこで買ったか、いつくらいだとか、よくわかるの。中古のジャケットの端がカットされているのや、穴が空いているのもを見ると思いだす。
長門: 新譜で買ったのはパイドが多かったんじゃないかな?モータウンのLPが一挙に50枚くらい出た時も、ワン・セットで買ってくれたんだよね。
大貫: 何々が入ったら、取っておいてってお願いしたり、ペンギン・カフェ・オーケストラだって、パイドで初めて知って、あそこで買ったんですよね。DEVOとかも買った記憶がある。
長門: ター坊はホントにノン・ジャンルだよね。フレンチ系とかを聴きつつも、モータウンとかも聴くとかね。
大貫: ジャンルは関係無くて、全方位ですね(笑)。全て聴いていた。それこそ、若い頃はハード・ロックも聴いていたし、ただ時代の流れっていうのがあったから、クロスオーバー全盛期はその類を聴きまくっておりました。あまり聴かなかったのはカントリーのブルーグラス系。なんか馴染まなくって駄目だったけど、最近やっと少し好きになってきた。一時、ヨーロピアンとかいわれて、確かにフランスにはしょっちゅう行ってましたけど、フランスものばっかり聴いていると、あのフランス語のせいなのか、胃にもたれるというか…。突然ものすごく嫌っ!(笑)になってしまって。封印していましたね。6年くらい全く聴かなかったかな。フランソワーズ・アルディ、ジェーン・バーキン、ゲンズブール、ブリジット・フォンテーヌ、ピエール・バルー、マリー・ラフォレ…。などなど、よく聴いていました。映画音楽ではフランシス・レイとかミシェル・ルグラン、フランソワ・ドゥ・ルーベを良く聴いていましたね。パリは我が儘な恋人みたいなもの、会わないと会いたくなる。
除川: フランス映画はお好きなんですか?
大貫: フランス映画は好きですね。ヌーベルヴァーグを良く観ていたし。シュガーベイブのベーシスト寺尾(次郎)君と、“何でフランス映画って理屈っぽいんだろうね?”って話をしていて、“いや〜あのグチャグチャが良いんだよ”(笑)って言われたりして。私、エリック・ロメール監督のものが好きなんです。

フランソワーズ・アルディ
/さよならを教えて

ジェーン・バーキン
/ジェーン&セルジュ

エリック・ロメール監督
【DVD】海辺のポーリーヌ

除川: 大貫さん、二杯目はいかがしましょうか?
大貫: あら、じゃあねぇ、ドライ・ベルモットをお願いします。
長門: そうだ、そうだ、前々から聞こうと思っていたんだけど、ター坊のハジレコって何?
大貫: 良く聞かれるんだけど、良く覚えていない(笑)。兄がいたからか、既に家にレコードがあったのね。ハジレコはぁ…モンキーズか、ビージーズか、古井戸だったかなぁ。アイドルはウォーカー・ブラザーズのスコット・ウォーカーかなぁ?CMも出てたしね。そうそう、こないだスコット・ウォーカーのBOXセットが出ていて、つい買っちゃったのよね。残念ながら失敗でした。
長門: そうかぁ。色々あるからね(笑)。あの頃のアイドルってビートルズとかストーンズじゃない?どっち派だった?
大貫: どっちかって言うとストーンズなんだけど、ビートルズからも影響をうけたとは思わない。あの頃 も、あまりにもビッグ・スターなんで、レコード買わなかった。将来、買えると思ってね(笑)。ビートルズの曲って、LP持っていないのに、ほとんど全部といっていいくらい知ってる。そこが彼らのすごいところですよねぇ。今はさすがにCDで持っていますが、でも、やっぱりあまり聴かないですね。さいたまのジョン・レノンのトリビュート・コンサートに参加させて戴いた時も、カバーしなきゃならないのでジョンの曲を聴きなおしましたけど、選曲に困ったもの(笑)。あ、いいなと思った曲は全部ポール・マッカートニーかぁ(笑)って。
長門: あとはビーチ・ボーイズとかは?
大貫: ビーチ・ボーイズはあまり好きじゃない(笑)。そこは山下くんと全然合わなくって(笑)。シュガーベイブの時に、山下くんはビーチ・ボーイズを勉強しろとは言わなかった。私があまり興味がないのを彼も知っていたからだけれど、でも、少しでもビーチ・ボーイズの事を尋ねると、もう!待ってました!と言わんばかりで乗り出して来て、すっごく教えてくれたんだけれども、やっぱりあんまり好きじゃないんだよね(笑)。
除川: 大貫さんの、音楽を選ぶポイントみたいな物って何ですか?
大貫: やっぱりメロディかな?そのメロディにつけるハーモニー、つまりコード。それはすっごく大事だと思います。コードがダサイとグッとこないんですよねぇ。話は変わりますが、ボブ・ディランのファンは、ボブ・ディランのどこを聴いて良いって言っているのかなぁ。彼の場合は歌詞だと思うんですよね。どちらかというと。私はもちろんネイティブではないので、歌詞がストレートに理解できないと、彼の音楽は楽しめないんですよね。未だに分かんなくて、ボブ・ディランが好きっていうのは一種のスタイルなのかなって思ってしまう時がある。80年代の半ばにジョルジオ・モロダーのドナ・サマーが出てきて世の中の音楽が変わっちゃったところがある(笑)。私の好きな音楽は80年代半ばで終わってしまったような気がしてるんですけど。誰もかれもがシンセサイザーを使うけれど、使うならエレガントじゃなくちゃ駄目なの。ジョルジオ・モロダーはエレガントさが…無いのよね(笑)。
長門: そうだよね。トーマス・ドルビーなら「○」かな(笑)?

長門: ター坊のベスト盤『ライブラリー アンソロジー1973-2003』の販促用パンフの中でも、挙げていたけど「My Favorite Music」もっとコメント付けて教えてもらえる?今更なんだけどね(笑)。
大貫: 長門さんは、私の好きな音楽くらい、充分知っているでしょ(笑)。

「 ペギー・リー / 貝がら 」
  −50年代のふくよかで色気のある声の持ち主。失われつつあるもののひとつ−
 個人的にこのアルバムが好きなんです。ペギー・リーも、フランク・シナトラ同様、あの時代の人達の“声”。もう二度と生まれてこないだろうという人の一人ですよね。聴いていると、暖かく芳醇。このアルバムの中には、そういう時代も閉じこめられている。

「 セルジオ・メンデス&ブラジル’66 / マシュ・ケ・ナーダ 」
−中学生の頃、こんなかっこいいレコードがあるの!って毎日歌詞を見ながら歌ってました−
 このアルバムは兄の愛聴盤だったのかな?今でも家にあるし、聴いています。良い音するんです、このレコード盤。ジャズ系が多かったですね。ニーナ・シモンとかも…。その中の一枚。毎日歌っていたので歌詞を覚えてしまった。意味はぜんぜんわかってなかったですけどね(笑)。

「 ジョニ・ミッチェル / ブルー 」
  −ジョニ・ミッチェルは私にとっての神様−
 この『ブルー』を聴いた時、彼女のような唯一無二の音楽家になりたいと思ったことを思い出します。でも、ジョニ・ミッチェルはコピーできなかった(笑)。まず、ギターをオープン・チューニングすることから始めてはみたものの…。彼女の歌い方は、型にはまったものではなかったから。「サークル・ゲーム」なら、歌える(笑)。彼女のすべてのアルバムを聴いてたどりついたところが『トラヴェローグ』ですから。もう涙、涙(笑)。ジョニ・ミッチェルの、未だ現役で、多くのアーティストに影響を与え続けている姿は、尊敬に値します。

「 トッド・ラングレン / ハロー・イッツ・ミー 」
  −文句なく、好き。私にとっての教科書みたいなもの−
 これは2枚組の『サムシング/エニシング』を編集で1枚にした、トッドがお化粧したレコードです。愛聴盤でした。気に入ると、そればっかり聴く癖があって、これもその一枚でした。アルバムとしても、曲単位の「ハロー・イッツ・ミー」でも「アイ・ソー・ザ・ライト」でもね。

「 フィフス・アヴェニュー・バンド / フィフス・アヴェニュー・バンド 」
  −シュガーベイブ時代、すり切れるまで聴いていた−
 今聴いてもカッコイイ!(笑)。「ナイス・フォークス」という曲がとくに気に入っています。シュガーベイブがフィフス・アヴェニュー・バンドみたいになれたらよかったのに。でも全然、あんなに上手くなかった(笑)。

「 バリー・マン / サヴァイヴァー 」
 −すごくいい曲をたくさん書いているのに、あまり知名度があがらなかったバリー・マン−
 メロディ・メイカーとして素晴らしいですよね。不運な人だけど。いつも周りの人に美味しいところを持っていかれて、なかなか表に出てこられなかった。だから、キャロル・キングじゃなくて、バリー・マン!(笑)。これは裏『タペストリー』だから。『タペストリー』ってアメリカじゃ一家に一枚あるってくらいのレコードでしょ。

「 ロギンス&メッシーナ / ロギンス&メッシーナ 」
  −コメント無いくらい(笑)、とにかく好きなの−
 ロギンス&メッシーナはこのアルバムが!好きなんです。今でも良く聴きます。ディスク・チャートでもしょっちゅう流れていたものね。今聴いてもぜんぜん古くない。ケニー・ロギンスって今はよきパパで、子供の為のCDとかもたくさん作ってますよね、「プー横丁の家」とか。私も夜、子守歌代わりに聴いてます。温かいんで。途中、「フット・ルース」とかいろいろあるけど(笑)。それを越えて、良い親父さんになったんだなぁ(笑)。

「 シリータ / シリータ 」
  −シリータは声がチャーミングだから好き−
 彼女がスティーヴィー・ワンダーのパートナーになって、いちばん盛り上がっていた頃のレコードですよね。これを当時セコハン屋さんで見つけた時は嬉しかったですねぇ。しばらくターンテーブルに乗りっぱなしのLPでした。この中の一曲がヒントになって、シュガーベイブの「いつも通り」ができたんです。リズムのアイデアだけが同じで、他は全然違うんですけどね(笑)。

「 ケニー・ランキン / THE KENNY RANKIN ALBUM 」
  −同時録音だってことが信じられないくらい、名作!−
 大好き!一曲目の「House of Gold」でドン・コスタのストリングスが入ってくるところは、何度聴いても、うなって倒れてしまう(笑)。唄まで全部同時録の、いわゆる「イッパツ録り」でこの完成度。信じられない。でも、音楽はこうあるべきだと思う。ケニー・ランキンの声も素晴らしい。来日ライヴを観に行った時は、ちょっと可哀相だったの。まずマイクがひどくて、あの彼のふくよかな声が固くなっちゃって、ハウスミキサーだったのかもしれないけど、怒りさえおぼえてしまった。彼に対する愛情がまるで感じられなかった。お客さんも入っていなかったんですよねぇ。

「 トーキング・ヘッズ / ストップ・メイキング・センス【DVD】 」
  −知的でありながらもユーモアがある。とにかく衝撃的だった−
 このジョナサン・デミ監督の映画がとにかくすごく好きで、今観ても、あらたな発見があります。色々出ている、ロック・コンサート・モノの中では群を抜いて好き。ステージの演出がすごく良くできていると思う。トーキング・ヘッズのメンバーの人となりも好きなんですよね。なんか…がつがつしていなくて(笑)
 やっぱり都会的な物が好きなんですよね。はっぴいえんどのように、東京の空気を感じるものが好きだし。シュガーベイブが東京のバンドであったと同時に、東京は私の故郷でもあるわけで。でも残念ながら、今の東京ではないんです。「真夏の夜のジャズ」も3本の指に入るくらい好きな作品です。超オシャレな映像です。



ペギー・リー
『貝がら』
デッカ UCCU-5135
セルジオ・メンデス&ブラジル’66
『マシュ・ケ・ナーダ』
A&M UICY-90154
ジョニ・ミッチェル
『ブルー』
リプリーズ WPCR-75230

トッド・ラングレン
『ハロー・イッツ・ミー』
(アナログ・レコード)
フィフス・アヴェニュー・バンド
『フィフス・アヴェニュー・バンド』
リプリーズ WPCR-1870


バリー・マン
『サヴァイヴァー』
RCA BVCM-37619
<紙ジャケット仕様>
ロギンス&メッシーナ
『ロギンス&メッシーナ』
ソニー・ミュージックダイレクト MHCP-1052
<紙ジャケット仕様>
シリータ
『シリータ』
ポニーキャニオンPOCT-1920

KENNY RANKIN
『THE KENNY RANKIN ALBUM』
Little David<輸入盤>
トーキング・ヘッズ
『ストップ・メイキング・センス』【DVD】
ポニーキャニオン PCBX-50109


  mints Barでは、時間の経つのも忘れて、音楽談義が続いています。
     (注)グッド・タイム・ミュージックの流れる店、mints Barは架空の店です。
news!!
    レコミンツにて、下記の大貫妙子関連のCDをお買上げの方に、
    オリジナル特典(シングル「明日から、ドラマ」発売当時のフライヤーを復刻したカード)を
    プレゼントいたします!数に限りがございますので、お早めにお買い求め下さい。

     ○大貫妙子『Grey Skies』(紙ジャケット仕様2007リマスター盤)<未開封品>
     ○大貫妙子『SUNSHOWER』(紙ジャケット仕様2007リマスター盤)<未開封品>
○大貫妙子『Grey Skies』
(紙ジャケット仕様2007リマスター盤)
<未開封品>
○大貫妙子『SUNSHOWER』
(紙ジャケット仕様2007リマスター盤)
<未開封品>

大貫妙子さんのオーダー
ティオ・ペペ チンザノ・エクストラドライ


撮影協力:ラウンジバー瑠璃
東京都中野区新井1-7-1
カーサトモエビル1階
撮影:フジヤエービック PRO SHOP

第一五夜  おわり



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