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| 長門: |
キリンジの作品はメジャー・デビュー・アルバムの『ペイパードライヴァーズミュージック』から聴いていて。その中の高樹さんが書いた「ニュータウン」って曲の歌詞に、“つるべ落とし”って言葉が出てきて、秋桜子(水原秋桜子=俳人)かって!?(笑)“つるべ落とし”って言葉を使ったのは、たぶん山下(達郎)くんがシュガー・ベイブ時代に書いた「夏の終わりに」以来じゃないかな。 |
| 高樹: |
たしかに“つるべ落とし”って言葉が出てきますね。初期の達郎さんの歌詞って、古風な言葉がさりげなく使われているんですよね。 |
| 長門: |
そういう意味でも、キリンジってシュガー・ベイブにも合い通じる魅力があると思います。サウンドの気持ち良さだけじゃなくて、ちゃんと歌詞も引っ掛かってくるという。 |
| 高樹&泰行: |
ありがとうございます。 |
| 長門: |
今年がデビュー10周年ということなんですよね。ずっと充実した活動を展開しているから、個人的には、“まだ10年しか経っていないんだ”って感じもあるんだけど、インディ時代を含めると活動自体はもう少し長いんでしたっけ? |
| 泰行: |
いえ、それほど長くはないんです。インディ時代を含めても12年ぐらいですかね。 |
| 長門: |
じゃあ活動を始めてから割とすぐデビューしているんですね。ちなみにデビューに至るまでの流れはどんな感じだったんですか? |
| 高樹: |
僕は、デビューする前にナムコっていうゲームメーカーに務めていたんですけど、当時ラッパーの、かせきさいだぁ≡が同じ会社のグラフィック部で働いていたんですよ。毎回グラフィック部に行くたびに細野晴臣さんの『泰安洋行』とか僕の好きなCDがずらっと並んでいる机が気になっていて、“一体、これは誰の席なんだろう?”って思っていたら、そこが、かせきさいだぁ≡の席だったんです。その後、彼と仲良くなったときに、“僕も音楽やっているんです”ってデモ・テープを渡したんですけど、彼が会社を辞めてしまったんです。しばらく返事が返ってこなかったんですけど、そのデモ・テープをスチャダラパーとか映像ディレクターのタケイグッドマンが絶賛してくれたみたいで。それがキッカケになって、当時かせきさいだぁ≡が所属していた事務所を紹介してもらうことになったんです。 |
| 長門: |
そのとき、すでに兄弟で一緒に活動をしていたんですか? |
| 泰行: |
そうですね。一緒にデモ・テープを作っては、いろんなレコード会社に送ったりしていました。 |
| 長門: |
グループ名はもう決まっていたんですか? |
| 高樹: |
いえ、決まっていませんでした。しばらく暫定的に“ホリゴメズ”って名前で活動していたんですよ(笑)。海外だと名字をバンド名にするのって割とザラだから、自分たちもそうしようかなと思ったんですけど、不真面目だと思われる可能性があったので、ちゃんとした名前を付けなきゃいけないよねって話になって。……まあ、ちゃんとした名前で付けたのがキリンジだったっていう(笑)。 |
| 長門: |
今さらな質問だけど(笑)、キリンジっていうバンド名の由縁はどこからきてるんだろう? |
| 高樹: |
カタカナで4文字か5文字が一番覚えやすいだろうと。あとは、やっぱり略されないバンド名がいいなと思って。それで辞書を引いていたらキリンジという言葉がちょうど目に付いたんです。 |
| 長門: |
他に何か候補はあったんですか? |
| 泰行: |
特になかったですね。かせきさいだぁ≡からは“「ピーマン80」って名前にしなよ”とか言われましたけど(笑)。 |
| 高樹: |
あれ、どういう意味だったんだろう?まったく笑いどころが分からない(笑)。 |
| 除川: |
ホームページでも“バンド”って表記されていたり、お二人の中で、“キリンジはあくまでもバンドである”っていうこだわりみたいなものはあるんですか? |
| 泰行: |
特にこだわりみたいなものはないんですけど。(高樹に向かって)こだわりとか、ある? |
| 高樹: |
“ユニット”って呼ばれると、ちょっと恥ずかしいところはあるかもしれないですね。なんかaccessとかTMネットワークみたいで(笑)。 |
| 泰行: |
あと“デュオ”って呼ばれるのも照れくさいんですよね(笑)。 |
| 高樹: |
そうそう。僕らがCHEMISTRYみたいなことをやっていたら紛れもなく“デュオ”なんでしょうけど、決してそうではないし(笑)。結局、やっていることがバンド・サウンドを基調としているので、“バンド”って言ってもらったほうが、しっくりくるんですよね。 |
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