映画を観るのが好きだ。なかでも仕事のせいか、音楽関係の映画がとりわけ好きだ。さらに分類すると、バンドマン物がおもしろい。日本製のミュージシャン物は「おいおい、それはないだろう」と言いたくなるものが多いが、英米のものはレコーディング風景や曲作りのシーンなどけっこうリアルで、僕のような職種の人間でもけっこうはまれる。それでいて十分「大人のおとぎ話」になっているところが泣けてくるのだ。そこで今月は僕のお気に入りのバンドマン物音楽映画のサントラ盤を3枚紹介しよう。できれば各映画のDVDを観てから聴くと感情移入倍増だ。
まず(1)は、もう一息でビッグになれたのに惜しくも解散した70年代の伝説のバンド「ストレンジ・フルーツ」(以下、ストフル)がオヤジになって再結成し繰り広げる笑いと涙のイギリス映画。音楽は、コステロなどのプロデュースでおなじみのクライヴ・ランガー。ジェフ・リンも曲を書いているが、架空のグループの曲のほとんどをフォリナーのミック・ジョーンズとスクイーズのクリス・ディフォードのコンビが書いている。中でもストーリーをナビゲートする重要曲「The
Flame Still Burns」は名曲中の名曲。これを歌うストフルのベーシスト役のジミー・ネイルは俳優ながら、'92年に「Ain't No
Doubt」を全英NO.1に送り込んだ英国じゃ有名な人。他の俳優陣も個性的で、この映画絶対におもしろいから、観た方がよい。超おすすめ!
(2)は、あのキャメロン・クロウ監督が実は高校生の時に、ローリング・ストーン誌のライターだったという実話に基づき、半ば自伝風に仕上げた「あの頃ペニーレインと」。音楽を元ハートのナンシー・ウィルソンが担当。(なんと彼の奥さんなのだ)この映画の見所は、スティルウォーターというバンドに扮した俳優達が訓練の後、本当に聴衆の前で演奏するシーンだ。なんとあのピーター・フランプトンが弾き方を教えたらしく、本人もちらっとカメオ出演している。エルトン・ジョンの「Tiny Dancer」がとても印象的な使われ方をしている。
(3)は、ダブリンで結成されたR&Bバンドの物語。現地でスカウトされた無名の俳優達が演技し、歌い演奏するのがなかなかリアル。なかでもヴォーカルのアンドリュー・ストロングの歌うオーティス・レディングやウィルソン・ピケットのナンバーは最高!こういう映画達を観てるとやっぱりバンドっていいもんだな!なんて水野晴夫さんみたくなっちゃうんだよね。
(1)O.S.T.
/Still Crazy
LONDON 3984 28235-2 <輸入盤>
(2)O.S.T.
/Almost Famous DREAMWORKS 0044 50279-2
<輸入盤>