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#004 2006_1月号












 シュガー・ベイブの『ソングス』がリリースされてから30年になるという。それを記念して、アニバーサリー盤が出るようだが、僕が山下達郎と組んで作詞した曲達が、お色直しして、再びリスナーに届けられるのはうれしい。中でも「ダウンタウン」は、その後、エポを始め、様々なアーティストにカヴァーされるなんて思いもしなかった。というのも、今日紹介するトニー・ハッチ(以降、トニハチで行こうと思う)が曲を書き、プロデュースしたペトゥラ・クラークの「Downtown」の詩が昔から好きで、インスパイアされて気軽に作ったものだからだ。本当にこんなに長く生き長らえるとは!ということで、これを記念して(?)今回は、トニハチ関連のCDを御紹介!連載開始以来、ルーツ系ギタリストばかり紹介してきたけれど、その路線はちょっとひと休みです。
 60年代ポップスのソングライターといえば、即、バカラックの名をあげる人が多いが、おっとどっこい、この人を忘れちゃいませんか、「イギリスのバカラック」といわれたトニハチ親分を!!トニハチは、60年代ロンドンのパイ・レコードの専属レコーディング・プロデューサーとして、前述のペトゥラ・クラークやザ・サーチャーズなどを手掛け、世に送りだした。(1)は、その頃の彼の作品がほとんど収められている貴重な1枚。ペトゥラやザ・サーチャーズだけでなく、マイナーヒットに終わったけれど、なかなかの曲が入っているのがうれしい。ライナーに彼のバイオが紹介されているのもいいな。バカラックの作品集は結構出ているのに、トニハチの作品集がなかなか出ないのでイライラしてたのだが、2002年にやっと発売、もちろん即買いでやっと溜飲が下がったのです。
 トニハチといえば、やっぱり、ペトゥラ・クラーク!彼女には特別思い入れがあったのか、バカラックとディオンヌ・ワーウィックの関係のように名曲揃いだ。ここはやはり(2)のベストは持っていたい。トニハチ・ワールド満載だ。
 (3)は、スコット・ウォーカーのベスト。僕が個人的にトニハチで一番好きな(といってもどれも好きだが)「ジョアンナ」が入っているので選んだ。トニハチ版「アルフィー」ってところかな。
 3枚以外では、バカラックの「マジック・ポーション」を選曲するなど、プロデュース・センスが光るザ・サーチャーズの作品集(ベストで十分)が要チェックかな。
(1) V.A.
/CALL ME:THE SOUND OF TONY HATCH
SANCTUARY CMDDD-536
<輸入盤>
(2) PETULA CLARK
/DOWNTOWN:THE BEST OF PETULA CLARK
SEQUEL CECC-00718
<輸入盤>
(3) SCOTT WALKER
/IT'S RAINING TODAY:THE SCOTT WALKER STORY(1967-70)
RAZOR & TIE RE-2120-2
<輸入盤>

【伊藤銀次プロフィール】
1950年大阪府生まれ。1972年、バンド「ごまのはえ」でデビュー。
その後「ココナツ・バンク」に改名し、大瀧詠一氏プロデュースのもと活動するが「はっっぴいえんど」解散コンサートの翌日に解散。
解散後は、「シュガーベイブ」「ナイアガラトライアングルVol.1」への参加を経て、ソロ活動を開始。
1980年、佐野元春との出会いがきっかけとなりプロデューサー・アレンジャーとしての活動も始め、ウルフルズなど数多くのヒット・ソングを手掛ける。2003年、「ココナツ・バンク」を再結成しミニアルバム「ココナツ・バンク」発表。
2005年、朋友である杉真理と共にバンドを結成しライブを行うなど、表舞台でも精力的に活動中。

伊藤銀次ファンサイト[BABY BLUE]
http://sound.jp/itoginji/




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