ハーイ!みなさんごきげんいかが?伊藤銀次です。ひさびさに音楽のコラムを連載することになりまして、ハリきっております。割と気ままに自分の音楽ルーツの中からピックアップして、CDを紹介していこうと思っています。2年前に再結成したココナツ・バンクのバックグラウンドにもふれていけたらいいかなと思っています。さて、記念すべき第一回目は、いろいろ迷ったあげく、クラレンス・ホワイトを紹介することにしました。
クラレンス・ホワイトと言えば、テレキャスターを改造して、ストラップの上げ下げで自由に2弦をベンドさせることができるストリングベンダーを開発し、エレクトリック・ギターでスティール・ギターのような奏法を可能にしたことで有名だが、どうも一般的に認知度が低く、過小評価されている気がする。73年にわずか29才で世を去ってしまったこともあるが、”カントリー・ミュージック界のジミ・ヘン”と呼んでもおかしくないほどの彼の存在が知られていない大きな理由は、数少ない当時の映像から判断すると、どうやらアクションが地味な所にあるようだ。うかつに動くと不用意にベンドがかかってしまうために、直立不動でプレイしなければならなかったようで、くやしいかなカメラマンも動きの派手なベースのスキップ・バッティンばかりを写している。残念なことに当時のオーディエンスも彼がどんなに画期的な奏法を展開していたのか気付いていなかったのである。
DVDなどの映像が少なくて、彼のプレイをビジュアルでチェックする機会は少ないが、CDでは名盤が残っているので、ぜひ初めての人も聴いて彼のプレイのすばらしさを経験してほしい。まずは(1)。クラレンスが初めてバーズのレコーディングに参加した作品。"Time
Between"と"The Girl With No Name"の2曲に参加しているが、まだベンダーを使わず、指によるベンドのみで演奏している。ビートルズ的な短い曲だが、演奏内容は濃い。(2)はバーズ69年のライヴ。とにかく、クラレンスはリズム感がすごい!よくこんなバッキングで歌が歌えるものだと変に感心してしまうほど、彼のプレイは鬼気せまるものがある。(3)は近年発表された幻の作品。バンド仲間で、ベンダーの共同開発者のジーン・パーソンズが録音していたもので、バランスが悪くギターがやたら大きく聞こえるので、僕達ファンはうれしい。ベンダー開発前の彼のすばらしいプレイが満喫できるCDだ。